MATCH DAY PROGRAM|2026.10.21 vol.06
2026.10.21

ビッグセーブ連発で連勝に貢献 完全覚醒した21歳
立役者になった。GK鹿島彩莉がクラシエカップ リーグステージで連勝に大きく貢献。出場試合は4連勝と、波に乗っている。特別指定を経て、正式加入から3年目を迎えるまで公式戦のゴールマウスに立ったのは1度だけ。だが、出場機会を得ると実力を発揮した。至近距離での反応に優れ、ビッグセーブを連発。4試合21セーブで、WEリーグのカップ戦セーブ数は1位に。クラシエカップの前半6試合を終えて、チームを2位に押し上げる活躍。的確なコーチングや、相手に対する間合いの詰め方も試合を重ねるごとに鋭さを増した。
常に準備を怠らなかった大器が、大きな成長曲線を描いている。U-17女子W杯でベスト8、U-20女子アジア杯で準優勝と、若き時から世界を知る守護神がついに覚醒。10月21日、川越運動公園陸上競技場で開催されるWEリーグ第5節・マイナビ仙台戦に向けての思いとはーー。多彩な趣味を持つ21歳の素顔に迫った。
クラシエカップでは出場した4試合全て勝利する素晴らしい大活躍でした。最後方からチームを後押ししていましたね。
試合を重ねるごとにチーム全体のコミュニケーションも増えていきました。エルフェンは練習からポジションを取るスピードを意識していて、味方の選手たちが素早くポジションについてくれたおかげで、すごくプレーしやすかったです。クラシエカップ第3節のノジマステラ神奈川相模原戦で今季初出場。エルフェン加入から2試合目の先発出場を果たしました。
N相模原戦は、私の地元(神奈川県相模原市)で初めてサッカー観戦をした相模原ギオンスタジアムが舞台でした。緊張もありましたけど「ずっと観ていた場所でプレーできるんだ」という楽しみな気持ちがすごく大きかったんです。出場直前にゴールキーパーコーチの𠮷野(佳卓)さんから「緊張を楽しんで思い切りプレーしてこい!」と背中を押してもらえたのもすごく心強くて、最終的に楽しみながらピッチに立つことができました。N相模原戦とマイ仙台戦の2連戦はPK戦にもつれ込む大激戦でしたが、非常に落ち着いて臨んでいるように見えました。
実は私、PKはどちらかというと好きな方なんです。ゴールキーパーが一番活躍できて目立つことができる場所でもありますし「味方が決めてくれるのを信じて、自分はとにかく1本止めるだけだ」と集中して臨めました。デビュー戦となった昨シーズンのカップ戦の大宮戦(2025年10月25日)ではPKを止められず、悔しい思いをした経験がありました。だからこそ、まずはチームとして勝利を掴み取れたことが本当に嬉しかったです。続くカップ戦2試合でも90分で勝利。首位の千葉L戦ではビッグセーブを連発して勝利に導き、新潟L戦ではクリーンシートで勝ちました。素晴らしいパフォーマンスが続きましたね。
新潟L戦は相手のクロスが多いと分かっていたので、「とにかくゴール前のシュートだけは打たせないようにしよう」とDF陣と声を掛け合っていました。ラインアップやプレッシャーをかける指示を意識しながら、最後は全員で足を投げ出してコースを変える粘り強い守備ができたからこその無失点勝利だったと思います。幼少期からゴールキーパー一筋という鹿島選手が、サッカーを始めたきっかけと憧れの選手を教えてください。
小学1年生のときに、友人の多くがサッカーをやっていたので始めました。最初からゴールキーパーでした。当時チームが11人ギリギリで、年長の頃にミニバスケットボールをやっていたのでボールに対する怖さがなかったことからキャッチングを買われてキーパーになりました。そこから本格的にゴールキーパーとして取り組んでいます。昔から元ドイツ代表のGKオリバー・カーンさんが好きで、彼の持つ気迫や熱量、絶対に勝つという負けず嫌いな姿勢にずっと憧れています。世代ではないのですが、よく動画を観ていました。
JFAアカデミー福島の13期生の同期だった谷川萌々子選手(バイエルン・ミュンヘン)や古賀塔子選手(トッテナム)ら、今や海外やなでしこジャパンで活躍する仲間から得る刺激や交流はありますか?
U-20代表やアカデミーで一緒だった同期たちが海外やなでしこジャパンに入って活躍しているのはすごく誇らしいですし、同時に「自分も早くあの高いレベルに追いついて、また一緒にサッカーがしたい!」という強い刺激になっています。アカデミーの同期は仲が良くて連絡を取っています。それぞれの場所で頑張っているので、一緒に楽しめることがしたくて「いつかアカデミーの同期6人全員でグランピングに行きたいね」とずっと話しているんです。なかなかスケジュールを合わせるのが難しくてまだ実現していません(笑)。
エルフェンでは、同じポジションでJFAアカデミー福島の先輩・浅野菜摘選手の存在も大きいように感じます。
浅野さんの背中はすごく大きいですし、プレーのひとつひとつに的確なアドバイスをくれるので本当に勉強になります。浅野さんはビルドアップがすごく上手で、自分が苦手としている部分でもあるので「少しでも吸収して追いつきたい」という思いで背中を追いかけています。おかげでエルフェンに加入してから、キックの使い分けや相手との間合いの取り方、シュートストップの技術も年々成長を感じられています。
鹿島選手は趣味がかなり多彩だそうですね。
暇があまり好きじゃなくて、休日は何かしらに没頭していることが多いです。ドライブで夜景や海を見に行ったり、カメラで写真を撮ったり、裁縫や絵を描くのも好きですね。一番気合いを入れたのはクリスマスの時期で、チームメイトに事前アンケートをとってショートケーキやガトーショコラなどホールケーキを5台も作ってプレゼントしました!もはや職人さんレベルですね。次に挑戦したい趣味はありますか?
細かい作業が好きなのでお菓子作りや裁縫をやっているんですけど、最近は編み物に挑戦したくて、ぬいぐるみを編んでみたいと思っています。あとは今年6月に実家で子猫を1匹お迎えしたんです。生後5か月くらいの保護猫ちゃんなんですけど、実家に帰った時はもうメロメロでずっと遊んでいます。猫ちゃんと過ごすのも新しい趣味のひとつです!アカデミー時代はショートカットがトレードマークでしたが、エルフェンではロングヘアのアレンジがオシャレと評判です。
以前はショートに憧れていて短くしていました。成人式のために伸ばしてからロングにして、色々なヘアアレンジやカラーを楽しめて良い気分転換になっています。今節は川越でのマイナビ仙台戦です。意気込みを教えてください!
川越でのホームゲームは自分にとって思い出深いスタジアムですし、前回のマイ仙台戦で勝ち切れなかった悔しさもあるので、今回はホームで絶対に勝ち切りたいです。サブで試合に出ていなくても、チーム全体でやり切ったと言える90分間にしたいと思っています。最後に、ファン・サポーターの皆さんへメッセージをお願いします!
いつもお忙しい中、スタジアムやDAZNから観てくださってありがとうございます。応援してくださる皆さんの声援は本当に大きなパワーになっています。特にPK戦の時やピンチの時に後ろから聞こえてくる熱い応援には、神様が降りてきたんじゃないかと思うくらい背中を押されました。チームの目標であるリーグ戦での勝利、勢いそのままに勝ち点3獲得に向けて全身全霊でゴールを守りますので、これからも熱い後押しをよろしくお願いします!取材・文=砂坂美紀(FOOTBALL ZONE)

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