MATCH DAY PROGRAM|2026.10.12 vol.05
2026.10.12

変化自在に攻守のスイッチを入れる “超攻撃的”サイドバック
“超攻撃的”な右サイドバックとして躍動するDF平尾愛穂。丁寧な守備も持ち味で、相手を自由にさせない。ボールを持てばサイドから斜めに入れるロングフィードで一気にチャンスメイク。平尾を起点とした豊富なパターンの攻撃は、チームに良いリズムをもたらしている。今年1月になでしこリーグ1部の朝日インテック・ラブリッジ名古屋から加入。翌2月に鮮烈なデビューを果たし、すぐにエルフェンに欠かせない存在になった。今シーズンは背番号を34から4に変え、チームの好調を支えている。
ピッチでの頼もしい姿とは打って変わって、シャイな性格の23歳がはにかみながら、クラシエカップ リーグステージ第6節・アルビレックス新潟レディース戦に向けての意気込み、ピッチ上で見せる果敢な攻撃参加と自身のルーツ、そしてサポーターへの感謝の思いを語った。
前節、カップ戦首位のジェフ千葉レディース戦で90分間での勝利を収めました。チームとして手ごたえと成長を感じているのではないでしょうか。
1点取られて取り返せる力はついたなと思います。前節や前々節はPK戦での勝利などが続いていましたが、90分で勝ち切れたことはチームとして大きな自信になりますし、前半の最初は1人ひとりが球際で強く行けない時間もありましたけど、だんだん相手にぶつかれるようになったり、組織的な守備で奪い切ることができていたので、そこは大きかったと感じています。勝利を積み重ね、カップ戦3位に浮上しました。チームの好調を支える要因はどこにありますか?
試合の中でも、練習でも、選手同士でコミュニケーションを取る時間が圧倒的に増えたことです。例えば「もっとこのポジションに立って欲しかった」とか「こういう配球にして欲しい」といった細かい修正の会話が常にピッチ内で飛び交っていた。お互いの意思疎通が上手に取れている試合は、スムーズにボールが繋がりますし、自分たちの良さがしっかり出せている手応えがあります。右サイドバックとして、ボールを奪ったら即攻撃できるよう構えて、チャンスメイクして好調を支えています。
顔を上げたらみんながいい場所にいるので、パスが上手く繋がって3人目でシュートできる形になっていると思います。私自身は積極的な攻撃参加を意識していて、斜めに出すパスなどで得点に繋げるよう心がけています。今シーズン、平尾選手はどのようなプレーを心がけていますか?
個人としては1対1の守備をいろんな人と自主練などで一緒にやらせてもらって、1対1の守備で粘り強く戦うことを意識しています。サイドでダブルチームを作ったり、2対2や2対1など数的に不利にならない状況を作って守ることも意識してプレーしています。アジア競技大会やU-20W杯が終わり、代表組が戻ってきてチームが揃いました。今のチームの雰囲気はいかがですか?
賑やかになって嬉しいです。代表選手たちが持って帰ってきた強度や意識の高さがチーム全体に浸透していて、今まで以上にみんなが意識高く、良い意味でバチバチしながらすごく良い雰囲気で練習ができています。加入から約10か月が経ちました。すっかりエルフェンに馴染んでいる印象ですが、改めてチームの雰囲気や手応えはいかがですか?
私は昨シーズンの途中から加入したのですが、チーム全体でたくさん話す回数がすごく多くて。勝ったり負けたりしながらも、みんなで突き詰めて会話を重ねていることが、今のチームのまとまりや戦い方に繋がっていると感じています。エルフェンに来て本当に良かったと思っていますし、個人としてもすごく楽しく成長しながらサッカーに向き合える時間が増えました。右サイドバックでありながら、中央やボランチの位置まで顔を出す積極的な攻撃参加が大きな持ち味ですが、そのプレースタイルの原点はどこにあるのでしょうか?
実は、以前は攻撃参加をそこまで多くしていなかったんです。ラブリッジにいた10代の頃、当時のチームメイトで、エルフェンでもプレーしていた山田仁衣奈さんからアドバイスをもらったのが今のスタイルになるきっかけです。「サイドバックだけどボランチっぽいポジションに立ってみても良いんじゃない?」と立ち位置やポジショニングを丁寧に教えてもらった。元々高校時代はセンターバックをやっていたので基礎的な守備もありつつ、そこからサイドバックとしての新しい動き方が身につきました。
そのアドバイスを経て、プレーにどのような変化がありましたか?
ボールを受ける場所や範囲が一気に広がりましたね。斜めのパスを1本差し込むプレーだったり、中央に入り込んで攻撃のスイッチを入れるプレーができるようになった。ボールを持った後の選択肢が広がることと、前線の選手を生かす組み立ての面白さに気づくことができました。今の自分の攻撃的なスタイルの基盤を作ってくれた大切な教えだと思っています。ピッチ上でのガッツあふれる強気なプレースタイルと、普段のシャイな姿との「ギャップ」も魅力的ですね!
周りからは「人見知りだね」ってよく言われます(笑)。加入当初は本当に全然喋れなくて、周りの先輩方やスタッフさんからも「どうやって喋りかけよう」と心配されていたくらいシャイだったんです(笑)。今はいろいろな選手とすごくコミュニケーションが取れるようになって、ピッチの上でも自分の意思をしっかり出せるようになりました。プライベートでのリフレッシュ方法や趣味についても教えてください。
趣味がすごく多くて、推し活やオタク活動をしている時が本当に幸せです。SixTONESが好きで、ジェシーさんが推しなんですけど、ライブに行ったりファン活動をしている時が最高に楽しいです。サッカー関連だとFCバルセロナが大好きです。私は4人兄弟(兄・姉・兄)の末っ子で、一番上のお兄ちゃんの影響でサッカーを始めました。そのお兄ちゃんと一緒に都内のスポーツショップや古着屋さんへ行って海外クラブのユニフォームやTシャツを探しに行くのがすごく楽しいです。
今日着ているTシャツも、FCバルセロナのラミン・ヤマル選手ですね。
ヤマル選手が好きで「ヤマル選手みたいになりたかったな」って憧れています。やはり個人で打開できる部分はすごいですね。バルサのパスサッカーや選手同士の繋がり方、持った後のアイデアの豊富さは観ていてすごく勉強になりますし、ワクワクします。いつも凝ったデザインのネイルアートをしていますね。個性的なファッションにもこだわりを感じます。
地元の幼馴染の妹さんがネイルリストなので、そこに通って可愛くしてもらっています。気分転換になりますし、ネイルやファッションも含めてお気に入りのものに囲まれることがパワーになっています。試合中のピンクのヘアバンドにもこだわりがあるのでしょうか?
ラブリッジ時代に一緒だった上田寿里さんからいただいた大切なものです。ずっと大事に使い続けています。つけるとすごく気が引き締まりますし、自分にとっても初心を忘れないための特別なアイテムです。今節のゼットエーオリプリスタジアムでのアルビレックス新潟レディース戦に向けての意気込みを教えてください。
新潟Lさんもサイドに力のある選手が揃っていますし、絶対に負けたくないという強い気持ちを持って臨みます。相手の強みを消しつつ、自分たちのポゼッションで相手を焦らせて、主導権を握る戦いをしたいです。最後に、後押ししてくれるファン・サポーターの皆さんへメッセージをお願いします。
天候が悪い日でもいつも熱い声を出し続けて応援してくださるサポーターの皆さんの声は、ピッチの上で本当に力になっていますし、背中を押されています。その熱い想いに絶対に結果で恩返ししたいです。今節も皆さんと一緒に勝利を分かち合えるよう、走って、戦って、全力を尽くします。熱い応援をよろしくお願いします!取材・文=砂坂美紀(FOOTBALL ZONE)

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